最終更新日:2019. 3.21

 

はじめに・・・

どうも、学校給食調理員のあっくんです。

先日、夏の衛生講習会を受講してきました。

 

毎年、夏に必ずある衛生講習会ですが、
講習内容も毎年、ほぼ同じです。

何年もこの仕事をしている人にとっては、
眠たい講習内容になっています。

 

講習中に実際に寝てる方もいます・・・

 

それでも、学校給食の業務をするうえで、
衛生を知ることはとても大切な事です。

食中毒を起こしてしまえば、ニュースになり、
会社の経営も大きく傾いてしまいます。

そうなれば、あなただけの問題では済みません。

会社の多くの方々の生活を巻き込むことになるのです。

 

本日はここ10年で、
実際に学校給食で起きた食中毒菌の話を、
わかりやすく解説していきます。

 

 



 

 

 

 

 


学校給食従事者の体調不良時の出勤について

学校給食調理員として従事してる人が、
出勤前に、嘔吐、下痢になったときは休むべきなのか?
または家族がそうなった場合はどうすればいいの?

 

基本、欠勤です。

 

そのような体調になった場合は、
職場には絶対に行かないこと。

『現場に迷惑をかけてしまうから…』と、
とりあえず出勤してしまう方がよくいますが、
そんなことをしたら、現場に最終的に
もっと迷惑をかけることにもなりかねません。

とにかく、自分の勝手な判断で動かないこと。

菌を職場に持ち込んでしまい、
二次感染で、他の健康な調理員に、
うつしてしまったり、
最悪の場合、その施設から、
食中毒を起こしてしまう恐れもあります。

 

まずは、すぐに上司に連絡しましょう。

 

いつから、どのような症状なのか、
感染源で何か思いあたるふしがないかなど、
上司に細かく報告し、指示を仰いでもらいます。

確実にその日はお休みになります。
その後、会社の判断で、検査を行います。

検査結果が陰性なら、出勤可能ですが、
陽性の場合は、また2~3日後に、
再検査します。
陰性になるまで、出勤停止です。

 

 


家族がそのような状態になった場合は?

自分は元気だけど、家族がそうなった場合は、
かなりグレイです。

とりあえず、すぐに上司に報告しましょう

 

出勤するのは、上司の指示を受けてからです。
そして、会社の判断で、検査する場合があります。

仮に出勤したとしても、上司の判断でその日は、
仕事内容に制限がつきます。

配缶などのキレイなポジションには入らず、
なるべく汚染度が高いポジションで働きます。

 

 

 


欠席者が多数で生徒の感染性胃腸炎が疑われる場合

 

あっくん
給食室にウイルスが入るのを
極力避けることが大事です。

 

 

以下の内容の徹底に努めます。

 

①全校に指示
・給食前の手洗いの徹底


手洗いに関する記事はこちらをご覧ください。


 

・給食当番の健康チェック
体調不良の人は給食当番を行わない

 

 


②感染性胃腸炎が疑われるクラスへの指示

・給食の運搬配膳は教職員が行う

・調理員、栄養士はそのクラスに近づかない

・食事前の手洗いは、他のクラスが終わった最後に行う

・下膳などの返却も最後に行う

 

 


③給食室の対応

・調理員の確実な健康観察の実施

・手洗いの徹底

・加熱調理の温度確認の徹底

・複数のクラスで体調不良の出ている場合は、
サラダやゼリーなどの中止

・発症者のいるクラスの残りはビニール袋に入れて、直接食缶に返さないように

・残りや食器を受けとるときは、
手袋、マスクを着用

・シンク、ワゴン、床はしっかり消毒
※0.02% (200ppm) 次亜塩素酸ナトリウムで消毒

 

 

 


食中毒を起こすと会社は倒産するのか?

食中毒が起きてしまうと、
次の年度から3年間は、
学校給食の入札に参加することが
できなくなります。

そして、現在契約している既存の学校で、
年数を終えた学校も再契約として、
再度更新することができません。

例え、3年経過しても、

 

『〇〇株式会社さんは、
過去に食中毒を起こしてますよね?』と、

 

会社の悪いイメージはいつまでも拭えず、
契約が取りにくくなります。

学校との給食の委託の契約が取れなければ、
会社は大きく傾き、
倒産するのも時間の問題になります。

 

 

 

それでは、ここ10年で、
学校給食で実際に起きた食中毒発生件数で
1番多かったものから順番で、
その【食中毒菌】を解説していきます。

 

 

 


実際に起きた食中毒発生件数ランキング 

 

 


 1位 ノロウイルス

ノロウイルス・・・

これはよく聞く名前ではないでしょうか?
現在、学校給食で起こる食中毒の半分近くが、
このノロウイルスにより起きています。

ノロウイルス感染症とは、
乳幼児から高齢者までと、
幅広い年齢層に急性胃腸炎を引き起こす、
ウイルス性の感染症です。

ノロウイルスの増殖は人の腸管内のみですが、
自然環境下でも、長期間生存が可能。

感染力が非常に強く、
少量のウイルス10〜100個でも感染・発症します。

 

 

ノロウイルス 主な原因食品

・主にカキを含む二枚貝。
ノロウイルスは貝の体内では増殖せず、
人間の体内で増殖します。

※食品ではないが、感染者の便や嘔吐物に
接触したことによる二次感染も多い。
知らない間に、ノロウイルスに感染している
ケースもあります。

 

 

ノロウイルス 症状

・潜伏期間は12~48時間
・突発性の嘔吐、吐き気、腹痛から水様性の下痢症状

※ 厄介なのが、ノロウイルスに
感染したにもかかわらず、
何も症状が出なく、いたって健康そのもの。
ただし、便中にはウイルスが存在するという、
健康保菌者の方です。
これは会社で定期的に行われるノロ検査で、
100人に1~2人ぐらいの割合でいるそうです。
このような方は引き続き、ノロ検査を行い、
陰性になるまで、出勤停止になります。

 

 

ノロウイルスの特徴

・特に冬場に多いが、年間を通して発生する。

・アルコール消毒剤や熱に対する抵抗力がある。

・感染力が非常に強い。

・一度かかっても、何度も感染する。

 

 

ノロウイルス予防POINT

手洗い、消毒が最も重要になります。
ノロウイルスは口からしか感染しないため、
基本、食品感染、飛沫感染です。

よって、ノロウイルス対策は、
汚染された食品を口にしない、
飛沫しやすい環境に身を置かない、
口元をぬぐわない等が基本になります。

調理で、しっかり加熱することにより、
ノロウイルスを防ぐことができます。

※85℃~90℃で90秒間以上の
加熱によりウイルスは感染力を失います。

 

 

 



 

 

 


 2位 ヒスタミン

ヒスタミン食中毒は、
ヒスタミンが高濃度に蓄積された食品、
特に魚類及び、その加工品を
食べることにより発症する、
アレルギー様の食中毒です。

 

ヒスタミンの主な原因食品

ヒスチジンを多く含む
マグロ、カジキ、カツオ、サバ、
イワシ、サンマ、ブリ、アジなどの
赤身魚及びその加工品が主な原因食品。

 

 


ヒスタミンの症状

摂食後、数分~2、3時間という短い間に
悪心、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛、
舌や顔面の腫れ、じんま疹、金属様の味、
めまい感といった症状を起こす。

 

 


ヒスタミンの特徴

ヒスタミンは熱に強く、
一度ヒスタミンができてしまうと、
通常の加熱調理では分解されず、
食品中に残り、これが体内に
取り込まれることで発症します。

 

 


ヒスタミン予防のポイント

・魚を生のまま保存する場合は、
すみやかに冷蔵、冷凍すること。

・解凍や加工においては低温管理を徹底すること。

・鮮度が低下した魚は使用しないこと。

・信頼できる業者から原材料を仕入れるなど、
適切な温度管理がされている原料を使用すること。

 

 

 

 


 3位 サルモネラ菌

サルモネラは、人をはじめ、
牛や豚や鶏などの家畜の腸内、
河川、下水など自然界に
広く生息していている細菌。

2500種類以上もの血清型が知られています。
特にサルモネラ・エンテリティデイス(SE)は、
平成2年~10年頃にかけて一時期急増しました。

保菌しているネズミ・ハエ・ゴキブリや、
犬・猫・カメなどのペットからの
感染にも注意が必要です。

 

サルモネラ 主な原因食品

・鶏卵や生肉など。
卵や肉などで、汚染された
調理器具や手指を介して、
二次的に汚染された食品も注意が必要。

 

 


サルモネラ 症状

悪心、嘔吐、腹痛で始まり、
その後38℃前後まで発熱し、下痢を繰り返しす。
これらの症状は3~4日続きます。
小児や高齢者は、重症化しやすく、
回復も遅れる傾向があるので注意が必要。

 

 


サルモネラの特徴

・ 汚染食品の摂取により起こり、
高熱を発するのが特徴です。

・少量の菌でも発症する場合がある。

 

 


サルモネラ 予防のポイント

・卵は冷蔵保存し、使用直前に撹拌する。

・調理器具は良く洗い、熱湯や
0.02%次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。

・肉類を生で食べることは控え、よく加熱する。
(75℃、1分以上)

・生肉を扱ったあとは、
手洗い・手指消毒をしてから、
他の食品を扱うようにしましょう。

・肉と他の食品は調理器具や容器を分ける。

 

 

 


 4位 カンピロバクター

カンピロバクター属菌は、
一般に動物の腸管、生殖器、
口腔などに常在する。

獣医師の間では家畜類の流産菌として、
約100年前から知られていました。

2007年現在、カンピロバクター属は
17菌種 6亜種 3生物型を確認されてます。
その種類の中には人間の食中毒の原因となります。

 

 

主な原因食品

牛や豚などの家畜や鶏などの腸管に、
広く存在しています。
その中でも、特に鶏が1番保菌率が高く、
市販の鶏肉は高確率(60%程)で汚染されてます。
潜伏期間は、2~7日です。

 


カンピロバクター症状

腹痛、下痢、嘔吐、発熱を主な症状として、
まれに血便を生じることもあります。
恐ろしいのが、カンピロバクターにより、
死に至る合併症、
ギラン・バレー症候群になります。

その罹患率は10万人に1人の確率で、
下痢後1~3週間後に起きます。

ギラン・バレー症候群の主な症状
手足の麻痺や顔面神経麻痺、
呼吸困難などを起こします。

 


カンピロバクターの特徴

・カンピロバクターは1日最高便回数が多く、
血便を伴う比率も高い。

・少量の菌数(100個程度)で発生する。

 


カンピロバクター 予防のポイント

・肉類を生で食べることは控え、よく加熱する。
(75度、1分以上)
鶏肉は中まで火が通っているか確認しましょう。

・生肉を扱ったあとは、手洗い・消毒の徹底。

・肉と他の食品は調理器具や容器を分ける。

・調理器具は良く洗い、熱湯や
0.02%次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。

 

ー以下、近日更新予定ー

 

 5位 ウェルシュ菌

主な原因食品
症状
菌の特徴
予防のポイント

 

 6位 セレウス菌

主な原因食品
症状
菌の特徴
予防のポイント

 

 7位 黄色ブドウ球菌

主な原因食品
症状
菌の特徴
予防のポイント

 

 腸管出血性大腸菌(O-157)

主な原因食品
症状
菌の特徴
予防のポイント

 

 



 

 

 

    
カテゴリー: 衛生管理について

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