給食献立作成時に使える「行事食」や「季節のメニュー」を総まとめ!
全国の栄養士の皆様方へ。
今回は『年間の行事食について』まとめてみましたので、毎月の献立作成時のヒントにこちらの記事をご活用下さいませ。
こちらに給食レシピも掲載しているので、宜しければご覧下さい。
・行事食について
・各月のイベント行事
・季節の献立例
目次
- 1 行事食とは?
- 2 行事食と季節の献立
- 2.1 4月の行事食や季節の献立 (April 卯月)
- 2.2 5月の行事食や季節の献立 (May 皐月)
- 2.3 6月の行事食や季節の献立 (June 水無月)
- 2.4 7月の行事食や季節の献立 (July 文月)
- 2.5 8月の行事食や季節の献立 (August 葉月)
- 2.6 9月の行事食や季節の献立 (September 長月)
- 2.7 10月の行事食や季節の献立 (October 神無月)
- 2.8 11月の行事食や季節の献立 (November 霜月)
- 2.9 12月の行事食や季節の献立 (December 師走)
- 2.10 1月の行事食や季節の献立 (January 睦月)
- 2.11 2月の行事食や季節の献立 (February 如月)
- 2.12 3月の行事食や季節の献立 (March 弥生)
- 3 まとめ
行事食とは?
季節ごとの行事やお祝いの日に食べる特別の料理を「行事食」といいます。
行事食と季節の献立
4月の行事食や季節の献立 (April 卯月)
4月は新年度の始まり。入学式が大きなイベントになります。春の食材を取り入れたり、お祝いのちらし寿司、鶏の唐揚げなどが喜ばれます。学校給食であれば新1年生のみ給食に慣れるまで、当面おにぎりを握ってあげる現場が多いです。
【イベント行事】
・入学式
・花祭り (お釈迦様の誕生日)
・イースター (キリスト教のお祭り)
【季節のメニュー】
・たけのこごはん
・桜ごはん
・豆ごはん
・ワカサギの南蛮漬け
・ふきのとう天ぷら
・たらの芽の天ぷら
・アスパラガスソテー
・桜餅
5月の行事食や季節の献立 (May 皐月)
5月と言って、思い浮かぶのはゴールデンウィークではないでしょうか?GW終盤にある『こどもの日』は端午の節句とも呼ばれ、鯉のぼりや五月人形を飾り、お祝いします。この時期、カツオも旬を迎え、ハツガツオを献立に取り入れる現場も多くあります。
【イベント行事】
・こどもの日 (5月5日)
・母の日 (第2日曜日)
【季節のメニュー】
・かつおのたたき
・金目鯛の煮付け
・新じゃがいもの甘辛煮
・五月汁
・若竹汁
6月の行事食や季節の献立 (June 水無月)
6月になると各地で梅雨入りするところが多くなります。梅雨は食中毒の発生が多くなる時期でもあります。衛生管理を意識した献立作りを意識しましょう。ジメジメ、蒸し蒸しして、気持ち悪いので、食事だけでもサッパリとお酢を使用した献立がオススメ。お酢には殺菌作用も期待できます。
【イベント行事】
・夏至 (6月20日前後)
・父の日 (第3日曜日)
【季節のメニュー】
・いわしの生姜煮
・きびなごのお造り
・鮎の塩焼き
・タコの酢の物
・鯵の南蛮漬け
・冷や汁
7月の行事食や季節の献立 (July 文月)
7月をメインに飾るイベントは七夕。五目寿司や素麺汁や七夕ゼリーが給食でも多く提供されています。また暑さが増していくので、夏バテしないためにも肉と野菜とニンニクを取り入れたスタミナ料理がオススメ。辛いものや酸っぱいものは食欲増進効果が期待できるので、カレー粉、唐辛子、レモン、梅干し等も献立に取り入れましょう。
【イベント行事】
・七夕
・土用の丑の日
【季節のメニュー】
・枝豆ごはん
・焼きトウモロコシ
・すまし素麺
・さぬきうどん
・ハモのお吸い物
・水ようかん
8月の行事食や季節の献立 (August 葉月)
8月は誰もが待ちに待った夏休み。夏は給食もしばらくお休みが続きますが、栄養士達にお休みはありません。献立作成に追われる日々は続きます。休み明けの献立は喉ごしが良く、残暑が続く時期にもピッタリな冷やし麺類にする現場が多い傾向にあります。
【イベント行事】
・お盆
・夏休み
【季節のメニュー】
・冷製パスタ
・冷やし吉田うどん
・ざるつけ麺
・ゴーヤチャンプルー
・モロヘイヤのスープ
9月の行事食や季節の献立 (September 長月)
9月と言えば十五夜。お月見に見立てた、月見団子や月見汁、きぬかつぎ等が献立に取り入れられます。下旬になるとお彼岸シーズンで、おはぎを作る現場もあります。おはぎ作りの衛生面にはお気をつけ下さい。
【イベント行事】
・十五夜
・敬老の日 (第3月曜日)
・お彼岸
【季節のメニュー】
・さんまの塩焼き
・さばの味噌煮
・鶏肉の赤ワイン煮
・いも煮汁
・月見団子
10月の行事食や季節の献立 (October 神無月)
10月は食欲の秋。美味しいものがたくさん出回る実りの秋とも呼ばれます。10月のビックイベントは何と言ってもハロウィン。ハロウィンは季節のイベントとして、日本でも楽しまれるようになりました。そんなハロウィンで取り入れられる献立が南瓜のデザート類(ケーキ、ゼリー、パイ等)です。
【イベント行事】
・ハロウィン (10月31日)
【季節のメニュー】
・栗ごはん
・秋鮭の塩焼き
・きりたんぽ鍋
・きのこの和風マリネ
・大学芋
・スイートポテト
11月の行事食や季節の献立 (November 霜月)
11月は肌寒い日が増え始め、紅葉も見頃を迎えます。11月24日は「いい日本食」で和食の日になります。秋の食材を使用して一汁三菜を基本とした献立を取り入れましょう。また11月は音楽祭、文化祭も多くの場所で見受けられます。それにちなんでアート給食を提供する学校もあります。(オムライスをケチャップで描くなど)
【イベント行事】
・七五三
・立冬
・和食の日 (11月24日)
【季節のメニュー】
・いかリング揚げ
・ぶりの照り焼き
・ぶり大根
・カレイの煮付け
・鮭のチャンチャン焼き
・蓮根のはさみ焼き
・きんぴらごぼう
・筑前煮
12月の行事食や季節の献立 (December 師走)
12月は1年の締めくくりの月です。中でもクリスマスは一大イベント。鶏料理を中心としたチキンライス、ローストチキン、フライドチキン、チューリップ揚げ等が献立に取り入れられています。手作りケーキを作る現場もあります。
【イベント行事】
・冬至 (12月22日前後)
・クリスマス
・大晦日
【季節のメニュー】
・あんかけチャーハン
・えびフライ
・ローストチキン
・ふろふき大根
・大根のナムル
・かぶのスープ
・ポトフ
・ポタージュスープ
・ホワイトシチュー
・かぼちゃのそぼろ煮
1月の行事食や季節の献立 (January 睦月)
1月は新しい年の始まり。お雑煮等、七草ふりかけ等、正月にちなんだ献立が使用されます。下旬には学校給食週間があります。こども達が給食についての理解を深める大事な期間。おにぎり、すいとんは定番の献立になります。
【イベント行事】
・正月
・鏡開き
・成人の日
【季節のメニュー】
・蟹しゃぶ鍋
・七草粥
・おしるこ
・お雑煮
・紅白なます
・三つ葉のお浸し
2月の行事食や季節の献立 (February 如月)
2月は節分やバレンタインデーの他に受験応援献立というのもあります。イワシに含まれるDHAや大豆のレシチンは記憶力UPの効果があるので、節分レシピは受験応援献立にもなり一石二鳥。縁起を担いで、「受験に勝つ」でカツカレーもあり。バレンタインデー給食で使用される献立はチョコパン、エクレアパン、チョコプリン等。
【イベント行事】
・節分
・バレンタインデー
・受験
【季節のメニュー】
・イワシの煮魚
・さわらの幽庵焼き
・鶏肉とブロッコリーの炒め物
・小松菜とチーズのちぢみ
・ほうれん草ソテー
・揚げ大豆
・クラムチャウダー
3月の行事食や季節の献立 (March 弥生)
3月はひなまつり、卒業式があります。桃の節句はひな人形と共に白酒・菱餅・ひなあられ等を供えて飾り、縁起がよいとされるれんこんやえびが入ったちらし寿司や、ハマグリのお吸い物を食べます。その他にも3月はリクエスト給食やバイキング給食もあったりとイベント目白押しです。
【イベント行事】
・ひなまつり
・ホワイトデー
・お彼岸
・卒業式
【季節のメニュー】
・ちらし寿司
・赤飯
・山菜おこわ
・ボンゴレビアンコ
・さわらの西京焼き
・ヤリイカと春野菜のソテー
・海老とセロリの卵炒め
・菜の花の辛子和え
まとめ
いかがでしょうか。
日本は四季の変化に富んだ国です。その結果、食に季節感や地方色が生まれ、独特の食文化を築き上げて来れました。
伝統ある日本の行事食や季節の献立をこども達に伝えるということは = 未来に繋ぐということ。僕達、給食従事者の仕事はとても大切な事であることがわかります。
こども達に留まらず、全世界の人々にも日本独自の素晴らしい食文化を知ってもらいたいですね。
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