給食で【お正月料理】レシピを大公開!年取り魚や雑煮について徹底解説

2020年1月15日

  麦ごはん 牛乳 鮭の味噌漬け焼き 白玉雑煮 紅白なます  

 

 

【謹賀新年】

2020年 1発目の投稿になります。
本年も何卒宜しくお願い申し上げます。

 

 

あっくん
本日は正月料理にちなんだ献立になります。

 

 

本記事の内容

・各献立に関する解説とポイント

・お節料理、年取り魚、雑煮について

・各献立のレシピ内容

 

 



 

 


お節料理、食べてますか?

皆様は今年のお正月に、
お節料理を召し上がりましたか?

 

現在、お節離れが進んでいると
言うのをご存知でしょうか?

 

日本人の4人に1人は、
お節を食べない方がいるそうです。

 

 

このお節離れ化の理由に、

 

『お節が美味しくない』

『実家に帰らない』

『自分で作ることができない』

 

などの色々な理由が挙げられます。

 

 

あっくん
お節を知らずに育っている子供もたまに見かけるので、学校給食でもお正月料理を提供する意味があり、食育としても大切だと言えそうですね。

 

 

まずは、そんなお節料理について、
簡単に解説していきたいと思います。

 

 


お節料理とは?

正月に食べるお祝いの料理

お節料理と呼びます。

 

『お節』とは、
暦上の節句 (節供) のことを指します。

 

昔は節句ごとに作られる料理を
お節料理と呼ばれていましたが、

現在では、節句の一番目にあたる
正月の料理を表す言葉として
使われています。

 

 


お節料理は神様と女性のためのもの?

お節料理は日持ちする
献立が多くあります。

 

なぜ、日持ちが良いのか?

 

実はこれには理由があります。

 

普段、炊事をしてくれてる
女性 (嫁や母親) に対して、

正月三が日ぐらいは、
休んでもらおう

という意味が
隠されているそうです。

 

 

【その他にもこんな理由が!】

 

" 昔の正月三が日は
基本、スーパーはお休みで、
閉まっているのが普通だったから"

 

" 神様をお迎えした新年から
台所を騒がせてはならないから"

 

" 火の神である荒神を
怒らせないために、
正月中は火を使わないため"

 

など、お節料理の日持ちが良い理由は
色々な説があります。

 

それでは、本日の給食の解説に入ります。

 

 


  鮭の味噌漬け焼き  

香ばしい白味噌
と良く合い、
白飯進む一品

 

 

大晦日やお正月に
何気なく食べられている魚料理。

 

実はこれには深い意味があったのを
あなたはご存知でしょうか?

 

 

 お正月に食べられる魚ランキング 

1位  鰤 (ぶり)

2位  鯛 (たい)

3位  鮭 (さけ)

 

 

男の子
鯛(タイ)が正月の祝いの席で食べられるのはわかるけど、なぜ鰤(ブリ)や鮭(サケ)も食べられているの?

 

 

あっくん
それは、鰤(ブリ)や鮭(サケ)が年取り魚だからです。

 

 

お節料理でもないのに、
大晦日やお正月に毎年、
魚料理が出てきたり、

お歳暮に魚がまるまる
1匹送られて来たりというのは、

 

全て『年取り魚』
風習によるものです。

 

 


年取り魚とは?

”年取り”とは、

年神様を迎えるにあたり、
ごちそうを並べて、
お迎えするというもの。

 

 

あっくん
魚は神事や祭事のお供物として、昔から欠かせない縁起物です。

 

 

『出世魚』とされている
『おめでたい』という言葉にかけてる
『栄える』という言葉にかけてる

 

 

これらの魚を年越しの際にお供えし、
大晦日から新年にかけて、
魚料理として食する風習を

『年取り魚』と呼ばれています。

 

年取り魚は地域によって、
魚の種類が違います。

 

東西で大きく分けると、

 

東日本ではサケ。

西日本ではブリ。

 

これらの魚が定番になっています。

 

 

なぜ?鮭や鰤なのか?

 

 

あっくん
単に水揚げ量によるものです。東日本ではサケが捕れやすく、西日本ではブリが捕れやすいから。

 

 

【東日本】
北海道がサケの水揚げ量 日本一

 

【西日本】
島根県がブリの水揚げ量 日本一

 

 

そして、その他にも
理由を挙げるとすれば、

 

サケブリどちらも

大型魚で見た目が豪華であり、

何よりも保存技術が、
現代ほど発達していなかった昔では、

塩蔵による長期保存が可能であったため
これらの魚は重宝されていました。

 

海から遠い内陸の人々は、

年に一度の贅沢として、
大晦日や正月にサケやブリを食べ、

 

その風習が『年取り魚』として、
親しまれていったと考えられます。

 

 


お歳暮に魚を送る風習

最近はあまり見かけませんが、
一昔前はお歳暮に
新巻鮭が送られていました。

 

 

あっくん
切り身ではなく、魚をまるまる一匹送っていました。このような風習は江戸時代から一般化したそうです。

 

 


新巻鮭 (あらまきざけ) とは?

内臓を除いた鮭を塩漬けにしたもの。

 

塩漬けにすることにより、
余分な水分が抜け、
旨味が増して美味しく召し上がれます。

 

新巻鮭の調理方法について

鮭の身に染み込んだ
程よい塩加減と旨味を生かし、
シンプルな調理法がオススメ。

・そのまま焼く
・シチューの具材
・野菜と一緒に炊き合わせ

 

 


正月に魚が食べられる理由は
ご理解いただけたと思いますので、

 

本日の給食のメインを飾る
『鮭の味噌漬け焼き』について、
解説していきます。

 



 

味噌漬けと聞くと、
一見、難しそうなイメージがありますが、

漬けて焼くだけで、
高級感の出るオススメな調理法です。

覚えてしまえば簡単なので、
ご家庭でも、ぜひお試し下さい。

 

 

あっくん
鮭を【ブリ、サワラ】に変えて焼くのもオススメです。

 

 

鮭の味噌漬け焼きのPOINT
★下味時間
しっかり浸け込む。
最低2時間以上は漬け込みたいところ。
白身の魚は早く漬かり、
脂の多い魚は時間がかかります。


★味噌の浸けダレを拭き取る
鉄板に魚を並べる時に、
味噌ダレを軽く拭き取る感じで
並べていきます。
味噌がたっぷりついていると
焦げやすくなるので気を付けましょう。

 

 

【鮭の味噌漬け焼き 1人分の分量 g 】

鮭・・・・・・・60
塩・・・・・・0.03

酒・・・・・・・4.5
みりん・・・・・・5
砂糖・・・・・・2.5
白味噌・・・・・・5

 

※スチコン使用
200~220℃ コンビ 約8~10分

 

※実際に作った給食とは分量をアレンジしてます。

 

 

鮭の味噌漬け焼きの詳細レシピを見る

 

 

 


  白玉雑煮  

正月に欠かせない雑煮
給食向けにお餅の代わりに
白玉で雑煮を味わいます

 

 

あっくん
下記にレシピも掲載してあります。
ご家庭でもいつもと違うお雑煮を楽しんでみてください。

 

 


雑煮 (ぞうに) とは?

日本の正月に多く食べられる汁物。

餅を主な具とし、
味付けは、醤油と味噌に分かれる。

地域や家庭によって違いがある。

 

 


なぜ正月に雑煮が食べられるのか?

正月に雑煮を食べる風習は、
平安時代に由来するとされています。

昔はお餅の原料となる餅米は高価で、
お餅は特別な日である正月にしか
食べれませんでした。

年神様を迎えるにあたり、
お供えしたお餅や野菜を鍋で煮込んで、
元旦に食べたのが、
雑煮の始まりと言われています。

 

 


雑煮の名の由来は?

雑煮と呼ばれるようになったのは、
色々な具材を混ぜて煮る

『煮雑(にまぜ)』

に由来していると
言われています。

 

しかし、雑煮という名は、
正月に限り、雑煮と呼ばれ、

結婚式などの、
その他の折に食べる場合は、

餅吸い物、おつけもち、
と呼び分けることが多いです。

 

 


東日本と西日本でのお雑煮の違いは?

 

大きな違いは、
餅の形と汁の味付け。

 

【餅の形】
東日本→四角い餅
西日本→丸い餅

 

【汁の味付け】
東日本→しょうゆベース
西日本→味噌ベース

 

 

 


雑煮に入れたい!オススメ具材は?

【鶏肉、牛肉】
雑煮の肉と言えば、鶏肉。
合わせ出しに鶏肉の旨味が加われば最強。
鶏肉が飽きて、代わり映えした
雑煮を求めている方は、
牛肉に変えてみるのもオススメ。

 

【鮭、いくら】
年取り魚である鮭。
焼き鮭にして汁に入れます。
いくらは最後に添える感じで。

 

【三つ葉、ゆず】
こどもは苦手な食材ですが、
この両者が入るだけで、風味UP。
一気に上品な味に仕上がります。

 

【かまぼこ、なると】
かまぼこはお節料理に欠かせない食材。
なるとが入ることで、お祝い感がUP。

 




 

白玉雑煮のPOINT
★白玉だんごは水で一度しめる
別茹で後、水冷することで食感がよくなります。
汁の仕上げ前に白玉を入れます。


★合わせ出しを美味しくとる
詳しくはこちらの記事をご覧下さい。

 

 

【白玉雑煮 1人分の分量 g 】

白玉粉・・・・・・15
水・・・・・・・・15

鶏肉・・・・・・・15
なると・・・・・・10
さといも・・・・・20
大根・・・・・・・15
小松菜・・・・・・・8

しょうゆ・・・・・・3
酒・・・・・・・・・1
塩・・・・・・・・0.9
だし汁・・・・・130

 

※実際に作った給食とは分量をアレンジしてます。

 

 

白玉雑煮の詳細レシピを見る

 

 

 


  紅白なます  

人参大根が織り成す
美しいコントラスト
酸味と甘味が程よい、
上品な『なます』
箸休め最適

 

 

あっくん
なますは疲労回復にも効果があり、低カロリーで健康にも良い一品です。

 

 


『なます』とは?

野菜の酢の物です。

 

正月のおせち調理として、

レンコンを使った
『酢蓮(酢れんこん)』や、

 

繊切りにした大根と人参を用いた
『紅白なます』が挙げられます。

 

 


『なます』のルーツ

なますのルーツは元々は
古代中国のものです。

生肉や生魚を細かくして、
調味料を加えた料理を
『なます』
呼ばれていました。

それが日本にも伝わり、
時代と共に変わっていきます。

室町時代になると、
生肉、生魚、野菜など、
酢で味付けしたもの全般を
『なます』と呼ぶようになります。

そして、精進なますが
作られるようになり、

やがて野菜のみで、
酢、砂糖で味付けする
現在のなますの形になりました。

 

 

あっくん
紅白なますは、紅白のお祝いの水引をイメージし、一家の平和を願う一品として食されます。

 

 

 

紅白なますのPOINT
★大根と人参の割合
大根:人参 = 4:1
この割合で作ると色のバランスが良い。


★手切りで千切り
機械は使わず、手切りで千切りします。


★火を入れすぎに注意
給食で生野菜は出せません。
表面を殺菌するような感覚で、
少量ずつ、サッと茹でていきます。
火が入りすぎると、
食感が悪くなるので要注意。


★野菜からの水分
和える前に、味がぼやけないように、
しっかり野菜の水気を切りましょう。

 

 

【紅白なます 1人分の分量 g 】

大根・・・・・・40
人参・・・・・・10

ゆず・・・・・・0.5
砂糖・・・・・・1.2
酢・・・・・・・2.5
塩・・・・・・・0.7

 

※実際に作った給食とは分量をアレンジしてます。

 

 

紅白なますの詳細レシピを見る