沢煮椀とは?大量の野菜を千切りする意味って何?給食レシピも公開
ごはん 牛乳 かつおの胡麻味噌和え キャベツの塩昆布炒め 沢煮椀
学校給食で、たびたび出てくる定番メニューの1つ「沢煮椀」。
沢煮椀は、豚肉や野菜の香りや舌ざわりが楽しめ、さっぱりした味付けで食が進む汁物です。
今回は沢煮椀について詳しく解説していきます。
・各献立に関する解説とポイント
・沢煮椀の由来、作り方のコツ、レシピを解説
鰹の胡麻味噌和え
過去記事で、鰹の胡麻味噌和えの作り方やコツ、レシピなども解説しているので、宜しければ、こちらをご覧下さい。
キャベツの塩昆布炒め
下茹でしたキャベツを胡麻油で炒めて、塩昆布を入れて、塩で味付けしたものです。
イメージは居酒屋定番の塩昆布キャベツです。
塩気でキャベツの甘味が引き立ち、ごま油でモリモリと食が進みます。
沢煮椀
見た目が美しく、
野菜がたっぷり入った
上品な沢煮椀。
沢煮椀の読み方
意外に沢煮椀という漢字を読めない方って、多いのではないでしょうか?
沢煮椀 = さわにわん
と読みます。
沢煮椀 (さわにわん) とは?
根菜などのたくさんの野菜の千切りと、霜降りした豚の背脂を醤油とだしで煮た汁物。
沢煮椀は学校給食の汁物として、しばしば登場します。
なぜ? 給食に出てくるのか?
沢煮椀の由来と共に、この理由について解説していきます。
沢煮椀の由来
昔は『多い』ということを『沢』と呼ばれてました。
『沢』には、3つの意味があります。
①野菜がたくさん (沢山) 入っているという意味。
②薄い味付けという意味。
③千切りの具が沢の水の流れに見えるという意味。
野菜たっぷりで、汁を飲めば、栄養も簡単に摂取できる
このシンプルな理由が、こどもたちの成長期を支えてくれてる学校給食の献立に『沢煮椀』が取り入れやすい理由になります。
そんな沢煮椀にはいくつか諸説があります。
●猟師が山に入る際、日持ちする背脂の肉を持っていき、山菜と一緒に具沢山の汁を作ったことが始まりという説。
●漁師が漁に出たときに、保存食として塩漬けの肉と野菜を使い汁にしたという説。
●海外から伝わったとされる説
沢煮椀に入るオススメ食材は?
【豚肉、鶏肉】
沢煮椀で使用される肉は、ほとんどが豚肉ですが、たまには鶏肉にアレンジするのもサッパリしてオススメ。
【つきこんにゃく、しらたき】
食物繊維を増やせるので、オススメ。
【油揚げ】
油揚げの旨味が汁に溶け込み、味が格段にUP。
【にんじん】
彩りには必要不可欠。
【大根】
冬場なら旬の大根を入れます。
【ねぎ】
半分ななめ切りでも良いですが、白髪ねぎにすると、見た目が◎。
【ごぼう】
ごぼうの旨味は美味しいが、汁の色も悪くなるので要注意。
【たけのこ】
食べ応えがさらに高まります。
【椎茸、えのき、エリンギ】
きのこ系も沢煮椀には必須の食材。
【水菜、三つ葉】
仕上げの直前に入れる葉物。こどもは苦手だが、三つ葉の風味はたまりません。
沢煮椀とけんちん汁の違いは?
一見、野菜たっぷりで見た目が似ているメニューになりますが、全く違います。
大きな違いは下記の2つになります。
・お肉が入っているかどうか?
・野菜の切り方
沢煮椀は豚肉の細切りが使用されるのに対して、けんちん汁は精進料理の一種なので、肉を使用しません。
野菜の切り方は沢煮椀はせん切り。このせん切りは沢の水の流れをイメージしています。けんちん汁は少し厚めのいちょう切りで、ゴロゴロと野菜が入っているイメージです。
けんちん汁については、こちらの記事をご覧下さい。
沢煮椀が食べられている地域について
どこで発祥したか等、正確な情報がイマイチわからない「沢煮椀」。
どちらの地域で沢煮椀がよく食べられているのか知るためにアンケートを作成してみました。ぜひ、アンケートにご協力ください。
沢煮椀アンケート
大量調理時のポイント
●野菜は手切りで千切りしましょう
すべて、揃えてあると見た目が綺麗です。
●ごぼうが入るのでアク抜きをしっかりする
ごぼうは汁を黒くして、見た目を悪くします。給食で作る場合は、ごぼうは茹でとくのをおすすめします。せっかく、きれいな千切りにしてあるのに、色が黒ければ、千切りが台無しになってしまいます。ごぼうの旨味がもったいないですが、茹でるのが無難です。
●野菜を煮すぎない
千切りなので火が入りやすいです。逆算しながら、食材を釜に投入して調理します。野菜の食感を残すように仕上げましょう。
●薄味に仕上げる
あえて薄味にすることで、だしや野菜のうま味を堪能することができます。
●隠し味にコショウ
コショウを隠し味に使うのがオススメ。仕上げ直前に入れることで、香りが加わり、汁の味を引き立ててくれます。
沢煮椀のレシピ
【沢煮椀 1人分の分量 g 】
豚肉・・・・・・10
にんじん・・・・10
ねぎ・・・・・・10
ごぼう・・・・・10
えのき・・・・・・5
水菜・・・・・・・5
しょうが・・・・0.4
しょうゆ・・・・1.6
塩・・・・・・・0.8
でんぷん・・・・0.5
だし汁・・・・140
※実際に作った給食とは分量をアレンジしてます。
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