【全国学校給食習慣】に食べる美味しい『すいとん』の作り方を徹底解説

2019年1月30日

 セルフおにぎり (ごはん、海苔、梅干し) 牛乳 すいとん 煮浸し みかん 

 

あっくん
本日の給食は『全国学校給食週間』にあわせ、学校給食の歴史を知る献立内容になってます。

 

本記事の内容

・各献立に関する解説とポイント

・給食週間について

・『すいとん』のレシピ情報

 



 


全国学校給食週間とは?

給食についての理解を深め、食べることの大切さを知り、自分の食生活を見直す大事な期間です。

学校給食は明治22年、山形の小学校で始まりました。

お弁当を持参することが、できない子どものために、おにぎり、焼き魚、漬け物を提供したのが始まりです。

その後、戦争のために給食は一時中断されるが、昭和21年12月24日に再開されます。

給食再開を記念して、冬休みと重ならない1ヶ月後の1月24日から1週間を学校給食週間と定めました。

 


学校給食の詳しい歴史はこちらをご覧下さい。


 

 


セルフおにぎり

ごはん、海苔、梅干しを生徒がセルフでおにぎりを作って食べます。

 

なぜ、給食調理員が握らないの? と疑問に思っている方もいるかと思います。

 

決して「握るのが面倒だから」とかではありませんよ。

これには、いくつか正当な理由があるのです。

その理由について、詳しく解説した記事があるので、ご興味ある方は、こちらの記事をご覧下さい。

 

 


すいとん

庶民の味の代名詞、
つるつるモチモチのすいとん

たっぷり野菜も入って、ボリューム満点の一品。

 

あっくん
下記にレシピも掲載してあります。
ぜひ、ご家庭でも給食の味を再現してみてください。

 

 


すいとん (水団) って?

小麦粉の生地を手でちぎったり、丸めたり、スプーンですくうなどの方法で、小さい塊に加工し、醤油や味噌の汁で煮た料理。

 

 


すいとんの由来や起源

すいとんの歴史は長く、室町時代まで遡ります。

室町時代の書物に、すいとんの漢字、「水団」が確認されているので、約600年以上前から存在していたことになります。

しかし、その頃のすいとんは、現在のような『すいとん』とは違い、調理法や食材料も全く別の物でした。

現在の私達が知っている粉を練った、すいとんが出現したのは江戸時代後期になります。

江戸時代から戦前までは、すいとん専門の屋台やお店がありました。

 

あっくん
それだけ、人々から愛されていた料理だったことがうかがえますね。

 

水団 (すいとん) の団は「団子」の意味になります。

汁 (水) に入れる団子 (団) なので、水団 (すいとん) です。

 

 


すいとんはどこの郷土料理?

すいとんという呼び名は全国的なものであり、料理としては中に入れる具材、出汁が地域ごとに特色があり、料理法も地域ごとに異なるため、厳密には地域によって、それぞれ異なる郷土料理です。

 


【ひっつみ、とってなげ、つめり】

岩手県を中心に作られている郷土料理。
小麦粉を練って、固めたものを平たい団子にして、汁に投げ入れて作ります。
食感的にはすいとんより、餃子の皮、ワンタンに近いです。


【みみ】

山梨県の郷土料理。
小麦粉を練って、一口大にしたものを野菜とともに味噌味の汁に煮込んだもの。


【はっと】

東北の郷土料理。
小麦粉に水を加えて良く練り、熟成させて薄く延ばした生地を茹で上げる小麦粉料理。

 

 


戦時中の米に代わる代用食

食糧難の時代には、お米に代わるものとして、食卓に上がっていた、水団

戦争により、小麦粉が不足していたときは大豆粉やトウモロコシ粉などを混ぜて作られていました。

もちろん、鰹や昆布、調味料も不足しているので、出し汁も取れなければ、味付けもろくにできません。

水で溶いた粉を汁、またはお湯、塩味のある海水に落とし、煮込んで作られてました。

燃料不足で、炊事に十分な熱量を得られず、団子は中心部まで火が通らなくて、生煮えの状態で食べていたそうです。

 

 

一般的な『すいとん』のPOINT

★すいとんの水加減
少しずつ水を加えることで、ダマになりにくく、まとめやすくなります。作り手によって、すいとんの仕上がりは変わります。固く仕上げるのか、柔らかめに仕上げるのかは、練るときの水分量で大きく変わります。個人的には水が多めの、柔らかめの水団が好みです。柔らかめのすいとんは、火が通りやすく、粉っぽくならないです。現場の栄養士と相談しながら、美味しい水団を作りましょう。


★生地に○○を練り込む
本来は、小麦粉と水ですが、かぼちゃ、小松菜や、醤油、味噌を練り込むと、色や味がついて、一味変わったすいとんになります。通常のすいとんに飽きた方は、お試し下さい。


★生地を寝かせる
生地を寝かせることで、水分が均一に馴染み、グルテンも形成されて、モチモチ感がUPします。余裕をもって、早めに生地を作りましょう。

 

 


35年間、給食調理員をしている、おばあちゃん調理員に聞いた!!

本当に美味しい『すいとん』とは?

手で千切ったり、丸めて別で茹でたり、緩くしてスプーンでつんでいったりと、色々としてきたみたいですが、本当に美味しい『すいとん』は、生地など寝かせたりせず、よく捏ねたりもしないそうです。

 

直前に粉と水をさっくり混ぜて、

水分多め、緩めのすいとん。

 

捏ねたり、寝かせないので、グルテンが形成されてなく、もちもちしないで、汁に溶けそうな感じになります。

しかし、この『すいとん』が、長年、調理してて、一番、美味しいそうです。

 

 


実際におばあちゃん調理員のすいとんも作ってみた結果…

確かにおばちゃん調理員の「すいとん」は美味しかった…

 

あっくん
でも、正直、どれが正しい「すいとん」なのかは、僕にもわかりません。

 

最終的には作り手の好みの問題になってきそうです。あくまでも給食を食べるのはこども達が主役。

 

こども達の視点で考えるのであれば、汁に溶けそうなぐらいの「やわらかい・すいとん」の方が喜ばれる感じでしょうね。

 

あまりやわらかすぎるとツミ入れ作業が大変になるだけではなく、いつのまにか汁の中で「すいとん」が溶けていってしまうので気をつけて下さい。

 

 

すいとんのレシピ

【すいとん 1人分の分量 g 】

小麦粉・・・・・・15
水・・・・・・・・15

豚肉・・・・・・・10
じゃがいも・・・・20
だいこん・・・・・20
にんじん・・・・・20

しょうゆ・・・・・3.5
酒・・・・・・・・・2
塩・・・・・・・・0.5
出し汁・・・・・130

 

※実際に作った給食とは分量をアレンジしてます。

 

すいとんの詳細レシピを見る

 

 


煮浸し

もやし、小松菜の煮浸しです。

 

あっくん
削り節を炒り粉にします。もやしと小松菜は下茹でして、もやしから出てくる大量の水分だけで、煮浸しを作ります。

 

 


みかん

愛媛のみかんです。

みかんの生産量は、イメージ的に愛媛が全国1位の感じがしますが、和歌山が全国1です。