正しい手洗い方法って?給食調理員の手洗いマニュアルの手順を大公開!

2019年1月12日

感染症対策の基本である手洗い。新型コロナウイルスにより、僕たちの暮らしは以前と代わり、手洗いの大切さが身近に感じられるようになりました。今回は学校給食向けの手洗いマニュアルを画像付きで分かりやすく解説していきます。

 

本記事の内容

・手洗いの大切さについて

・学校給食調理場における手洗いマニュアル

 

 

 

はじめに…

この記事をご覧のあなたへ聞きたいことがあります。

 

毎日、あなたはしっかり手洗いしてますか?

 

あっくん
「面倒くさい…」という理由だけで、手を洗うのが雑になっていません?

 

手指には、目に見えないバイ菌・ウイルスがたくさん付着してます。

学校給食調理員になり、現場に入って、最初に教えてもらうのは「手洗い」になります。

これから、学校給食調理員になって、働こうとしている方も、予習ということで知って損はありません。現在、学校給食調理員として、働いている方も改めて手洗いの復習のため、今一度、ご覧になってください。ご家庭で手洗いするときにも、少し意識して手洗いするだけで効果は全く違いますよ。ぜひ、お試しください。

 

手洗いの大切さを知るべし

 

あっくん
手洗いは食品衛生の基本中の基本です。

 


①ウイルスの感染!最も多い感染方法は?

最も多い感染パターンは手を介した感染

サルモネラ菌、ブドウ球菌、病原性大腸菌 (O-157など) 、ノロウイルスによる食中毒は主に手の汚染によって、引き起こされることが知られています。

 

給食で実際に起きた食中毒菌をランキングにした記事があります。宜しければ、こちらもご覧ください。

 


②風邪ウイルスの感染経路

風邪の8~9割はウイルスが原因です。風邪をひいている人の手には、たくさんのウイルスが付着しています。

「鼻をかむ」

「鼻を手でこする」

「くしゃみや咳をするとき口元を手で覆う」

これらの行動を取ることがウイルス付着のきっかけです。また、その手で、「ドアノブ、手すり、電話の受話器、電車の吊り革など」に触れることで、触れた場所からウイルスが拡散していきます。

知らずにそこに触った人が手洗いをする前に食事をしたり、口元に触れたりすることによって感染は起こります。

 


③学校給食従事者の衛生管理

 

手洗い

◆食品衛生の基本は手洗いに始まって、手洗いに終わると言われるほど、手洗いは食中毒予防の基本です。


◆人の手は食中毒を起こす、病原微生物の運び屋となる。
一方で、ノロウイルスやO-157などは、少数が付着しただけで食中毒を起こすため、食品につけない、持ち込まないために何より手洗いが重要であることを認識する。


◆むやみに手洗いや手指の消毒を行うのではなく、目的は状況に応じた手洗いを習慣化し科学的薬剤に頼らず、物理的に洗い流すことを基本とする。

 


文部科学省「学校給食調理場における手洗いマニュアル」

 

手洗い場所に用意するもの

・せっけん液
・爪ブラシ
・消毒用アルコール
・ペーパータオル
・ゴミ箱

 

手洗いには、2種類の洗い方があります。

 

標準的な手洗い
・作業開始前、トイレ後
・汚染作業区域から非汚染作業区域に移動する場合


作業中の手洗い
・食品に直接触れる作業に当たる直前
・肉、魚、たまご、調理前の野菜に触れた後、他の食品や器具などに触れる場合

 


爪ブラシの洗浄方法

・前室の手洗い場には、1人1個、用意する。
・その他は手洗い場は共有してもOK。

 

あっくん
爪ブラシは1日の作業終了後に洗浄します。

 

爪ブラシの洗浄方法

洗浄後、次亜塩素ナトリウム 200ppm溶液で10分ほど消毒したあと、よく乾燥させます。

 

それでは、実際の手洗いのやり方を画像付きで、詳しく解説していきます。

 


標準的な手洗いマニュアル

流水で軽く手を洗う

 


手洗い石けん液をつける

 


十分に泡立てる

 


手の平と甲を洗う

 


指の間を洗う

 


親指の付け根まで洗う

 


指先を洗う

 


手首を洗う

 


肘まで洗う

 


爪ブラシで爪の間を洗う

 


流水でよくすすぐ

 


ペーパータオルでふく

 


アルコールをかける

 


指先にすり込む

 


親指の付け根まですり込む

 


手のひらと甲にすり込む

 


指の間にすり込む

 


手首にすり込む

 

あっくん
以上が標準的な手洗いです。引き続き作業中の手洗いについて解説します。

 

 


作業中の手洗いマニュアル

流水で汚れを洗い落とす

 


手洗い石けん液を泡立てる

 


手全体を洗う

 


流水でよくすすぐ

 


ペーパータオルでふく

 


アルコールをかける

 


手全体にアルコールをすり込む

以上が作業中の手洗いです。

 

【アルコール消毒をするタイミング】


非汚染作業の中で
・食品に直接触れる前
・肉、魚、卵、加熱前の野菜に触れた後
・汚れたものを触った場合
・その他、必要と考えられる場合アルコール消毒を行う
(アルコールは手荒れ防止等のためにも、手指消毒用が良い。)

 


手洗い後の水を止めるときに気をつけること

どんなに完璧な手洗いをしても、綺麗になったその手で水道のレバーに触れて水を止めていたら、手洗いの意味が全くありません。

 

あっくん
手洗い後にレバーに触れたら、キレイにした手が再び汚れてしまうからです。

 

レバーに触れることなく自動で水が出てくるタイプの水道であれば問題ありませんが、蛇口やレバーを使わないと水を止められない水道の場合は注意が必要です。

学校給食の手洗い場では自動で水が出るタイプが基本なので大丈夫だと思いますが、ご家庭で洗うとき等は以下のことを意識して手洗いを行ってみて下さい。

 

水を止める際に手指の使用はNG

◆ペーパータオルを使って止める。
◆肘を使って止める。

 


まとめ

 

いかがでしょうか。少し細かいかもしれませんが、給食では手洗いは基本です。

1日に何度も手洗いをするので、手荒れで困っている方も多いです。仕事後は保湿クリームで、しっかり手のケアも忘れずに。

 


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手荒れで悩んでる方はこちらの記事をご覧ください。


 

こちらの手洗いマニュアル。

現在、給食調理員をしている方で、しっかり実践できてる方は、どれぐらいいるでしょうか?

 

あっくん
僕が知ってる限り、このマニュアル通りの手洗いができてる方は、半数もいないような気がします

 

忙しいときは、ついつい手洗いが、雑になりがちです。

手袋してるから、大丈夫だろうという、安易な考えは調理員失格です。

今一度、マニュアル通りの丁寧な手洗いを心掛けましょう。